オートファジーとは
顔や体の皮膚は、古くなったら勝手に剥がれ落ちて、その後、新しい皮膚ができるというイメージをお持ちではありませんか?
実はそうではありません。肌の中では、古くなった自らの肌(細胞)を分解して、新しい肌の栄養にしているということが最近の研究でわかってきました。肌だけではなく、内臓や骨などの組織が常に新しい状態でいるために、自らの細胞を分解、栄養にする機能を持っているのです。まるで細胞がリサイクルされているようです。
この細胞の機能を「オートファジー」と言います。
■オートファジーの言葉の由来
ギリシャ語の「自分」(オート auto)、「食べる」(ファジー phagy)」を組み合わせた科学用語です。日本語では「自食作用」などと訳されることが多いようです。
■オートファジーの機能
複数の機能を持ちますが、代表的なものとして前述の細胞のリサイクルがあります。例えば、皮膚は1ヶ月程度で新しく置き換えられていると言われています。大袈裟でなく、私たちの体にオートファジーの機能が備わっているから、何十年もの間、活動できていると言えます。
■オートファジーとアンチエイジング
オートファジーは、近年、ファスティングなどダイエット関連で話題となっていますが、元々はアンチエイジングの分野で大変注目されてました。
これはオートファジーが加齢に伴い、その機能が低下すると言われているためです。このオートファジーを制御することがアンチエイジングにつながるということで、今も日本をはじめとする研究者の皆さんが研究を続けられています。